経営者が常に考えていること、
それは「売り上げをどう増やしていくか」、
それと「どうコストを削減できるか」です。
コストを100万円削減できたら、
それは売り上げを100万円上げることと
同じことです。
この不景気の時期に、
必死に売り上げを上げるよりも、
会社の現状を確認し、
すぐにできるコスト削減で
「売上げは現状維持のままで、利益を残す」
と言ったことを
考える経営者も少なくないと思います。
そんな経営者の方に、まずは
「コスト削減とは何か?」
を知っていただき、
社員一丸となって行動できるような
コスト削減ができるよう
お手伝いできたらと考えています。
1.コスト削減とは
コスト削減を一言で言いますと、
「会社運営における無駄を省き、最適化すること」
と言えると思います。
会社を運営していく上で、最も大切なことは
利益を上げていくことですが、
その利益を上げるために必ず必要なるものが
「コスト」
です。
しかし、その大切なコストも、
無尽蔵に消費できるものではありません。
売上げ以上にコストを消費してしまうと、
赤字となり、本末転倒です。
逆に、コストをかけないばかりに
売上げが上がらないケースもあります。
ですので、
そのバランスを、最適化することこそが
コスト削減と言えます。
2.コストの種類
会社を運営する上で、
コストと言っても、
沢山のコストが存在します。
わかりやすいように、大きく分けると、
「変動費」と「固定費」
に、分けることができます。
「変動費」は、
会社運営にかかるコストのうち、
売上に比例してかかるものです。
たとえば、
原材料費や仕入れ原価、
販売手数料などがそれにあたります。
「固定費」は、
かかるコストのうち、
「変動費」を除いた全てです。
たとえば、
人件費や、オフィスの賃料、駐車場等です。
このことを考えると、
コスト削減をする際に
即効性がるあるものは
「固定費」のコスト削減
だと言えます。
「固定費」の代表的なものに
人件費があります。
即効性があるので、
経営者はコスト削減というと
一番に頭に思いつくのではないでしょうか?
しかし、
人件費の削減は、
社員のモチベーションの低下を促す
可能性も多いにあるため、
人件費を削減したばかりに、
売上も減少してしまうという
逆効果の場合もあります。
このように、
無計画のままコスト削減すると
良くないケースもありますので、
正しいやり方で行うことがポイントになります。
3.コスト削減のメリット
コスト削減は上手に取り組むと
会社にとって沢山のメリットがあります。
上手に取り組んだ結果、
会社にとってどのような効果があるのか、
まとめてみます。
- 取り組めば取り組むほど、成果が上がる
- 無駄な経費が削減できるでの、売上げが上がる
- コスト削減額の一部を還元することで、
社員のモチベーションが上がる - コスト削減額の一部を新規事業などに回せる。
- 社員全員で取り組むことで、組織力の向上を見込める
この他にも、沢山のメリットがあると思いますが、
何より、経営者として嬉しいのが
「会社、そして社員が元気になる」
ということではないでしょうか。
まずは、何のためにコスト削減をするのか
経営者が社員に対してきちんと伝え、
社員全員で取り組むことが大切です。
そして、正しく取り組むことで、
確実に効果を上げることができます。
4.コスト削減のデメリット
コスト削減は、
正しく取り組むことで
確実にメリットがあることは
わかっていただけたと思います。
しかし、
逆にそのやり方などを
間違ってしまうと、
逆にデメリットになることもあります。
例えば、
思い切ってリストラを行ったあとに
コスト削減をしたらどうでしょうか?
人手が足りず、
社員のモチベーションが低いので、
もう既にコスト削減どころではない状態です。
まずは、
正しいやり方を知って
早めの対策が必要です。
コスト削減は、
決して会社が苦しくなってから
取り組むものではありません。
5.効果的なコスト削減の方法
それでは、
実際にコスト削減をする際の
ポイントを確認していきましょう。
5-1.社員全体での認識
コスト削減は、社員全員が同じ意識を持って
取り組むことで、ても大きな効果が発揮されます。
逆に、社員全員にその意識が浸透していないと
社員同士の衝突が起こったりと
コスト削減どころではない状態にも
なりかねません。
経営者から社員全員へ、
きちんとした意識づけが大切です。
5-2.現状の把握
社員は、会社に一体どれだけの
コストがかかっているかは知りません。
この見えないコストを数字で表すことで、
始めてコストを意識することが可能になります。
社員に行動に移してもらうためには、
コストの見える化を進めることが大切です。
5-3.適正な目標の設定
コストの見える化ができたら、
目標の設定ができるようになります。
この目標の設定も
到底達成できないような目標だと
意味がありません。
もしかすると、
経営者が望む目標と、社員から見た目標では
ギャップが大きい可能性があります。
社員と意見交換をし、
無理なく取り組むことができる範囲での
目標設定が必要です。
5-4.効果のチェックと社員への公表
「さあ、社員全員でコスト削減をやろう」
と、いざコスト削減を始めても
一体どれだけ進んでいるのか、
その効果がどれほど出ているのか、
それを検証しないことには、
上手く進んでいきません。
社員全員で
取り組んでいるコスト削減は、
効果が出ているのか、
逆に、
効果が出ていないのであれば、
その原因はどこなのか、
それをチェックして、
社員に伝えていくことがとても大切です。
効果が出ているのであれば、
社員もさらにモチベーションが上がるでしょうし、
あまり効果がない場合でも、
その原因を伝えることで、
さらに改善ができます。
社員全員に少しずつでも、
良くなっている実感を
持ってもらうことが大切なポイントです。
5-5.コスト削減成功した時のお金の使い道
コスト削減を始める時に、
経営者から社員に伝えるべきだと思いますが、
コスト削減に成功した場合、
その削減できたお金を
どのように使うのかを伝えておくと、
社員のやる気も変わってくると思います。
社員は賞与として分配されることが
一番喜ぶでしょうが、
より会社を大きくするための、
設備投資や新規事業参入という理由でも
それを明確にしておくことで
後々のトラブルもなくなると思います。
6.まとめ
忙しい経営者のための
コスト削減の入門編でしたが、
いかがでしたでしょうか?
思いつきで始めて、
逆に社員のモチベーションを下げてしまった、
なんてことがないように、
きちんとした方法で行動することをオススメします。
きっと良い結果が生まれてくると思います。
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