新電力の導入を機会に考える電気と電気料金の仕組み

新電力のニュースやCMを目にすることが多くなりました。情報のほとんどが「新電力に切り替えることで電気料金が安くなる」というものなので、自社でも新電力への切り替えを検討している方もいるでしょう。

新電力を含む電力システムの改革は、これまで電力についてあまり考えることのなかった消費者にとって、新しい機会を創出しましたし、そのメリットには熱い視線を送っているのです。

しかし、新電力への切り替えで全て需要者(消費者)の電気料金が安くなるわけではありません。また電力システム改革の目的は電気料金の引き下げだけでもないのです。

電力システムは、現代社会においてなくてはならないインフラですし、今後も有効的に使っていかなければならない熱エネルギー資源です。新電力への切り替えを検討する機会に電気の仕組み自体について学び、これからの電気の使い方を考えていくことこそが、総合的に上手に電気を使うことになります。

このページでは、新電力を含む電気の仕組みと電気料金の関係性について説明していきます。

1. 電気の基本

知っているようで知らない電気の仕組み。普段はあまり意識することもないかと思います。しかし新電力への切り替えを検討する時には、改めて電気の仕組みを理解し、自身の使い方を考えてみることで電気を意識的に使えるようになります。

意外と知らない電気の基本をまとめました。

1-1. 電気の単位

A(アンペア)=電流の単位。電流とはまさに電気の流れる量のことですが、契約アンペアは大きくなれば同時に多くの電気機器が使えます。また基本料金制を導入している消費者は、アンペア数によって基本料金が変わります。

V(ボルト)=電圧の単位。電圧は電気を押し出す力です。小規模事業所や一般家庭などが契約している電圧は、100Vもしくは200V。高い電圧は多くの電気を流すことができますので、電気の作業量も多くなります。

W(ワット)=電力の単位。電力とは電気が1秒間にできる仕事の量です。電圧、電流、電力の関係は以下の計算式によって割り出されます。

電力(W)=電圧(V)×電流(A)

Wh(ワットアワー)=電力量の単位。電力量とは使用した電力の1時間あたりの送料です。消費電力(W)に時間をかけたものが電力量になります。

使用電力量は、毎月検針される「電気ご使用量のお知らせ」に記載されていますので、常にチェックしておくと、電気量使用の推移がわかっていいですね。

1-2. 主な電気設備

事業所内でも一般家庭内でも、使用する電気設備はほぼ決まっています。あまり意識することはありませんが、電気使用に関してどのような機器が使われているのかは、知っておいた方がいいでしょう。

◎配電線

一般的にいう「電線」のことです。地域の電力会社が所有しています。

◎柱上変圧器(トランス)

電信柱の上に設置されている降圧器です。6600V(ボルト)なで送られてくる電圧を小規模事業所や一般家庭で使えるように100Vまた200Vに降圧します。

◎引込線

電柱から各消費者の建物に電気を引き込むための線

◎メーター

電気使用量を計測する機器。これまではアナログ式のものでしたが、現在はスマートメーターへの取り替えが進められています。新電力への切り替えをする場合にもスマートメーターが設置されます。

◎アンペアブレーカー

アンペア制(基本料金制)の地域では、契約電流を超えた場合には、自動的に電気の供給がストップされます。

◎分電盤

屋内の各所に電気を分ける装置。

◎漏電ブレーカー(漏電遮断器)

電気配線や電化製品が漏電を起こした場合に、自動的に電気を止めて事故を防ぐ装置

2. 電気の新しいカタチ新電力

2-1. 数多くの新電力が誕生

電力自由化により様々な業種から数百社にのぼる新電力が電力業界に参入しました。すでにお得なプランを提供している新電力も多く、なにかと話題になっています。

新電力に名乗りをあげた企業をみてみますと、ガス会社、通信・CATV会社、総合商社、石油元売り、鉄道・旅行会社、その他にも賃貸住宅会社や地域自治体からの参入もあります。

2-2. 電気料金は多種多様になる

これらの新電力の参入を受けて、電気料金も多種多様になってきています。

元々電気料金は、地域の電力会社が独占で料金を決めていました。もちろん、地域の電力会社は公益企業としての責任も負っていましたから、電気料金は国の規制を受けた規制料金でした。

その仕組みが電力小売の自由化に伴い大きく変わりました。新電力は国の規制を受けない自由料金を決めることができます。格安料金プランやポイント制導入などの付帯サービスを充実させた料金体系など、新電力の裁量で決められるようになったのです。

2-3. 新電力の電気供給の仕組み

電気料金が安くなっても電気が不安定になったり、停電が増えるようでは困ります。新電力に切り替えることでそのようなことは起きないのでしょうか。

結論から言うとこれらの心配は全く必要ありません。それは新電力の送電の仕組みが、既存の地域電力会社と同じであるからです。

新電力は、電源を自社で保有する発電所からの調達、電気の卸売りや他の発電所からの仕入れ、または工場などの余剰電力を買い取ることでまかなっています。

そのようにして仕入れた電気を送配電網を通して消費者に販売します。この送配電網は全国に張り巡らされている既存のネットワークであり、今後も全ての電力会社がこの送配電網を使うことになっています。

ネットワークの中では、全ての電気が等しく扱われ、安定が保たれることになっていますので、電気はこれまでと同じ経路をたどって届くことになります。

このとうな電力供給の仕組みが出来上がっていますので、新電力に切り替えたとしても停電が増えたり電気が不安定なったりすることはありません。

2-4. 新電力で電気代がお得になる仕組み

では同じような仕組みで電気を販売する新電力が、電気料金を安く設定できるのはなぜでしょうか。

まずは、仕入れる電源を上手に組み合わせることでコストを下げるということができます。前述したように新電力は様々な方法で電力を仕入れますが、その組み合わせを工夫することができます。

新電力は、既存の大手電力会社のような大型発電施設を持っていません。膨大な設備費や人件費などがかからずコンパクトな経営に徹することができます。

また電気の売り先を電気単価の高い顧客のみの販売に絞るなど、効率的な経営を行いその利益を電気代に反映させることができます。

さらに新電力は他業種からの参入も多く、元々の事業への付加価値を高めるために電力事業を始めた企業も多いです。そのため電気事業のみで利益を立てる必要がない場合もあり、各種の経営努力によって電気料金を下げることが可能になっているのです。

3. まとめ

新電力の仕組みと電気の基本について述べてきました。普段は意識することもなく、スイッチを入れることで電気の恩恵にあずかっている現代社会。しかしその裏では様々な機器が動き、常時送られてくる電気を活用していることになります。

しかし電気は非常に大切なエネルギー資源です。一人一人が電気の仕組みを知り、効率的に電気を使うことで大切な電力を有効活用できると考えます。

新電力への切り替えを検討する際には、ぜひ電気の使い方を見直し、より安くより効率的に電気を使っていけるようにしたいものです。

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