経費削減で絶対に押さえておくべき社長の心構えと2つのポイント

経費削減と一言で言っても、

「使わない電気はこまめに消す」

という小さな経費削減から、

「従業員1,000名リストラ」

という大きな経費削減まで、
あげるとキリがないほどの種類が
存在します。

その中で、
効率が良い経費削減は何か、
迷っている経営者は多いのではないでしょうか。

これから経費削減を考えている
経営者の方に、
何をポイントに考えていけば良いのか
知っていただくために、
2つのポイントに絞ってご紹介します。

また、経費削減で一番大切な
従業員の理解を得るという点についても、
どのような心構えで取り組むべきか、
ぜひチェックして欲しいと思います。

 1.経費削減の目的

経費削減は、
経営者にとって永遠の課題です。

なぜなら、
企業の利益というものは、
会社の収益を上げるか、
経費を抑えることで増えていくからです。

しかし、不景気の今、
収益を上げることがどんどん
難しくなってきています。

そこで、考えるのが経費削減ですが、
真っ先に人件費等の費用を抑えて
経営の効率化を図るのが常套手段と
なっているようです。

ここで、経営者の方々に質問ですが、
経費削減の目的は一体何でしょうか?

経費削減は、人件費削減とばかりに、
残業代のカットや賞与のカット、
新規採用人数の縮小など、
一時的な対策で経費削減を行う経営者の方が
多いような気がしています。

このような一時的な対策で、
企業が陥るのは、
人件費削減をすることで
企業自体の基本的な体力まで
落としてしまい、収益が伸びないという
哀れな結末です。

経費削減というのは、
あくまでもひとつの手段です。
それが目的ではありません。

経費削減の本来の目的は、
会社の財務状況の改善です。

企業の体力はそのままに、
効率的かつ効果的な人件費の見直しと、
無駄にかかる経費の洗い出し、
そして、
経費削減をする経営陣の
考え方の再構築を図るためにも、
経費削減をすることは
大切な方法となってくるのです。

そのポイントを、
まずは
経営陣の心構えからチェックしていきます。

2.経費削減の心構え

経費削減に取り組んでいる会社の多くは、
従業員の自発的な考えから行うというより、
経営陣からの命令によることのほうが
圧倒的に多いと思います。

ですので、従業員の中には、

「無理やり付き合わされている」

という、不満を抱えている人も
少なくないでしょう。

何事もそうですが、
いやいや実行することでは
良い結果は生まれません。

ただ、経費削減すること自体が、

「従業員の不満のもと」

というわけではないです。

経費削減を、
従業員に一方的に押し付けるという
ことに不満が生まれるのでは
ないでしょうか。

経営者の心構えとして、
以下の2つに留意するといいと思います。

  • 経費削減は手段であり、
    本来の目的は財務状況の改善ということを知る。
  • 社員全員が、経費削減に真剣に取り組める
     環境を作る。

経費を削減するということは、
業務のどこかに無駄が生じていることです。

従業員と一緒に、
なぜそのような無駄が生じてしまうのか考える
ことがまずは大切です。
現場を一番知る従業員の声に耳を傾けることで、
より良い環境づくりが出来ると思います。

3.経費削減のポイント

先程もお伝えした通り、
経費削減をしなければいけない状況であることは、
業務のどこかに無駄が生じているということです。

経費削減をする際に、
どこをポイントに考えていけばいいか、
2つの視点から確認してきます。

3-1.経費削減の項目

意味のある経費削減にするためには、

「利益につながらない支出」

を削減することが大切です。

逆を言うと、

「支出は減るかもしれないが、
売上も減るかもしれない経費」

を、削減してはいけません。

より専門的に言いますと、

「変動費」と「固定費」

です。

「変動費」は、

売上高に応じてかかる経費です。

仕入れ、材料、外注費などがそれにあたります。

「固定費」は、

売上高に関係なくかかる費用です。

人件費、家賃、減価償却費等です。

このことを理解すると、
効果的なのは、

「固定費」

の削減であることがわかると思います。

何が変動費で何が固定費なのかを理解し、
それをもとに、
何が無駄なのかどうか、
従業員と洗い出していくことをおすすめします。

3-2.経費削減の時期

経費削減をするには、タイミングも大切です。

本当であれば、
経費削減をするには、売り上げが伸び、
キャッシュに余裕があるときに、
取り組むことがベストです。

リストラなどの人件費の削減は、
従業員のモチベーションが下がり、
仕事に影響が出る可能性があります。

財務状況がカツカツの時に、
売り上げが伸びないとなると、
当初からお伝えしている、
経費削減の本来の目的である、
財務状況の改善は達成できません。

むしろ、さらに悪化することも
ありえるかもしれません。

4.経費削減チェックリスト

ここで、
具体的に何を経費削減の対象としたらいいか、
チェックリストを下に
経費削減のポイントをチェックしてみましょう。

4-1.オフィス

  • 不要なもの・購入しなくていいものリストの作成
  • 電話をする前に要点をまとめて、通話時間の短縮
  • 水道光熱費の節約
  • 適正な冷暖房の温度設定
  • 節電の意識付け
  • 私用での会社電話の使用禁止
  • 私用での会社備品の使用禁止
  • メールの活用で紙の使用を減らす
  • コピー用紙は両面つかう
  • いらない紙もメモ用紙として再利用
  • 通信料金の見直し
  • 備品の購入基準や所有基準を決めて、思いつき購入をなくす
  • コスト意識を高める為に備品の価格表を作成
  • 社員食堂での割箸の廃止
  • 保険の見直し
  • 広告宣伝効果の検討と見直し
  • 交際費・交通費・出張費の見直し
  • 接待を減らす
  • 接待の参加人数を減らす
  • 売上につながらない交際費の削減
  • 出張の見直し
  • お土産は自社商品を使う
  • 交通費の見直しをする

4-2.人件費

  • 従業員の人件費を適正・明確に設定し直す
  • 従業員の労働意欲向上の為に就業規則・給与規定の改善
  • 業務・作業工程のマニュアル化を計り効率を上げる
  • アルバイト・パート・派遣社員の有効活用
  • 不採算部門の人員の配置転換
  • 新しい機械・工具の使用で作業能率を改善
  • 残業は原則禁止
  • 職場の環境面・安全面・衛生面を整備
  • 業務・作業工程の改善で時間短縮を測る
  • 会議は社内会議室で行い、不必要な会議をしない
  • コンピュータ管理・機械化を検討し、人件費の抑制を検討
  • 従業員自ら目標設定をし、賞与・昇給の査定に用いる

4-3.商品管理

  • 不良在庫をかかえない
  • 在庫の管理・保管費用を見直す
  • 商品・材料の仕入先を見直す
  • 原価を仕入先と交渉する
  • できるだけ商品・材料を安く購入する方法を探す
  • 在庫があるものは有効活用する
  • 品質を低下させない範囲で、材料・部品を変更する

5.経費削減のポイントまとめ

いかがでしたでしょうか。
最後の、チェックリストをご覧いただけたら
分かると思いますが、
いざ経費削減をしようということになると、
その項目はかなりたくさんあります。

ですが、お伝えしたように、
経費削減の時期などを間違えてしまうと、
従業員のモチベーションにも影響して
効果が出るどころか、
会社の業績が悪化するなんてことに
なりかねません。

冒頭お伝えしている、

「心構え」

を経営陣で確認した上で
取り組むことをお勧めします。

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